こんな考えがあるのか!と目から鱗『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』

以前ワーママはるさんのVoicyを聴いていて、山口周さんの本に関して話されていた。前から気になっていたので、オーディブルで聴き放題になっていた山口周さんの『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』を聞いてみた。

出てくる用語も馴染みのあるものではなく、コンセプトもまとまった感じでサクッと言われただけではよくわからない。まあ聞いてみよう、という感じで聴き進めてみた。

はじめの方は、現代ではもう物質的豊かさは到達できている、今は高成長することないものに延命処置をしているだけだという主張が述べられていて、ふむふむ、なんて聞いていた。

そこで、縦軸を「問題の難易度」横軸を「問題の普遍性」とした時に、資本主義だと経済合理性限界曲線の内側の問題しか解決されない。という主張のあたりから徐々に面白くなってきた。(下手な絵でやばいが、線の部分が内側の問題しか解決されない。)

もう世界はほぼ文明的に満たされてる。GAFAMも新たに市場を生み出しているのではなく、元からある市場を独占しているだけ。というのには、なるほどなと思ってしまった。

漠然と、資本主義によって、世の中の問題はいずれ解決されると思っていた。こちらの主張では、そのままでは、難易度が高く普遍性が低いものは放置されるというのだ。

たしかに、NGOとかボランティアとかで行ってるような、自分がやってみたいことってビジネスにならないよなぁと考えることがあったが、こういうことだったのか!と目から鱗だった。

私たちは経済成長という終ったものにすがるのではなく、北欧的な社会民主主義、イノベーションによる社会問題の解決、企業活動による文化的価値の創造を目指そうというのだ。(これをみて???となった方は是非本書をお読みください)

そして、じゃあどうすれば良いのか?という山口さんの主張が述べられていた。

それは、1) やりたいことをやる 2) 応援してるものにお金を使う 3)これらを実現できるようにベーシックインカムの実現 というのが提案だった。

こう自分なりにまとめてみると、あっさりしてしまうが、読みながら、資本主義社会にどっぷりつかる自分は、なんて、ゆとりがなく、生産性とか機能重視とかつまらない考えをするようになっていたんだという、強烈な戒めになった本だった。

また、この状況を作り出しているのは、どこかの誰かではなく、自分達自身。世界は小さなリーダーシップの積み重ねで変化します。というメッセージに感銘を受けた。

最近読んだ(聞いた)本の中で、なかなか難しくもあったが、1番新たな視点をくれた本であった。

これにどう関係があるの?と思うかもだけど、なにかやってみたい!と思ってる人とか、今後の働き方は?ということを考えたことのある人は、こちらの本は新たな視点をくれると思うのでおすすめである。

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